※このお話はフィクションです。
前編はこちら
https://mco.jp/blog/20180522/
中編はこちら
https://mco.jp/blog/20180523/
(これまでのあらすじ)
新人OLの三好は、上司から電話機用カールコードの購入を命じられるが、うっかり仕様を間違えてしまう。
見かねた上司から、カールコードを加工することで仕様を変えられると指導を受け、早速チャレンジすることに…。
社長が会社に戻る17時がタイムリミット、果たして間に合うのか?!
上司「では、早速加工をはじめていこう。落ち着いて、順番にやっていけば大丈夫だよ。」
『クロス結線』を『ストレート結線』に変える方法
1. 片側のコードをプラグごと切り落とします。
切り落とした分短くなるので、なるべくプラグの端ギリギリで切り落とすと良いでしょう。
(ふつうのハサミでも切ることができます。)
2. 切ったコードの被膜(※1)を剥きます。
(※1)「被膜」:まわりの白いビニールのこと
ここで、専用の器具を使用します。
右側の「コードを切る」側を使うとコードが切れてしまうため、左側の「被膜をむく」側を使用します。
(※5/30 一部内容を訂正しております。)
コードをはさみ、そのまま横にひっぱると…
こんなふうに中の線が出てきます。(被膜が剥けた状態)
この段階で、プラグを接続できる状態になります。
3. プラグを差し込み、かしめます(※2)。
(※2)「かしめる」:専用の工具でプラグ内の金色の端子と、コード内の中の線(芯線)を密着させること。専用の工具を使うことにより、プラグ内の端子が持ち上がり、芯線と接続させることが出来ます。
必ず差し込む方向を確認しながら、プラグをセットします。
セットする方向は、結線方法によって異なります。
今回は「ストレート結線」にしたいので、左のように『左右同じ向き』で並ぶようにします。
プラグの中まで線を差し込んだら、プラグとコードを工具にセットし、工具を強く握って、かしめます。
4. 完成!
これで、ストレート結線のカールコードの完成です。
上司「残りあと29本、頑張って加工しよう!」
~17:00~
社長「戻ったよ~。カールコード届いてる?」
上司・三好「ハイ、こちらに!(しめしめ、完璧だ)」
社長「…オイ!『ストレート結線』を買ってくれ!と頼んだはず…。」
社長「なのに、パッケージに『クロス結線』って書いてあるぞ~!(怒)」
上司・三好「しまった~!パッケージまで加工しなきゃダメだったか~!」
…この後、正直に経緯を話し無事に設置が終わりましたとさ。
上司「三好さん、次回購入するときは気をつけてね…」
(Fin)
ケーブルの加工には専用工具を!
ケーブルの加工には、ケーブルを切るだけでなく、「被膜を剥く」「プラグをかしめる」といった独特の工程が必要になります。 この工程には専用の工具が必要になりますので、加工の際には必ず専用工具をお使いください。
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LANケーブルや電話機用コードの加工にも使用できるマルチタイプ
※ご注意ください。
一連の記事は「結線方法の違い」を詳しくお伝えする目的のものであり、メーカーとして加工したケーブルの動作について保証するものではございません。